国益第一で私は動く。

―資源エネルギーと安全保障を専門として―

 国益第一2009年真夏の政権交代、長く続いた自民党政治が終わり、これで政治は変わると大きな期待を寄せていただきました。しかし、相次ぐ内部抗争と政策の迷走、決められない政治が国民の皆様に大きな失望を与え、2012年の大惨敗へとつながり、私も議席を失いました。
 これは、当然の帰着だったかもしれません。民主と自民が足の引っ張り合いをしている間に、私は我が国に迫っている国家存亡の危機を感じざるを得ませんでした。そのひとつが尖閣諸島への中国の理不尽な圧力です。中国漁船の「体当たり事件」とその後の我が国の対応は、戦後積み重なった政治の怠慢が極限に達していることを露呈したのです。
 ふたつめは、東日本大震災が日本の政治の根本的問題を投げかけました。わが国の危機管理とは何だったのか、止まらない少子高齢社会で豊かな地域社会をどう作るのか、原発事故を受けてエネルギー政策はどう見直すべきなのか、財政再建はどうしたらよいのか、17年前、同じように震災を経験した私にとって、「政治の果たす役割は何か」をあらためて考える機会になったのです。
 2012年1月、イタリアの豪華客船・コスタコンコルディアが座礁・転覆し多くの犠牲者を出しました。あの横倒しになった客船の映像を見て、日本の危機を感じざるを得ませんでした。日本という国家を豪華客船に例えるならば、外交、安全保障は船長の操縦そのもので、天候の変化、氷山や岩礁の位置、他船との距離などの判断を誤れば、その客船は安全航行ができなくなります。これに対し、年金・医療・介護などの「内政」は、客室時代を考える内のサービスのようなもので、快適な船旅には欠かせないのですが、それは事故で運航不能にならないことが前提なのです。
 乗客が「客船の安全航行」に希薄な関心しか払わなかったとしても、政治家は、外交・安全保障政策が「内政政策」に比べるとはるかに重い政策だという認識をもたねばならないのです。そして、その強い意志によって行動に移さなければいけないのです。

―「政治屋は次の選挙を考え、政治家は次の時代を考える」―

尖閣 アメリカの上院議員・ジェームス・クラーク氏が残したこの言葉は、現在の日本の政治に最も必要な視点ではないでしょうか。選挙に不利になるから、票に結びつかないから、国民に痛みを伴う政策や国の安全保障や外交政策に国会議員は無関心で、かつ発言を慎んできたきらいがあります。それが、どれだけ国を衰退させてきたのでしょうか。
例えば、領土問題でも、尖閣は中国に、竹島は韓国に、北方領土はロシアに、それぞれ遠慮してわが国の主張を堂々と述べません。それは戦後一貫して続いてきました。正当な主張を言えない国に国際社会での本当の信頼は寄せられません。領土をないがしろにする国に繁栄が続くはずがありません。
 また、少子高齢社会による社会保障増大にまともに向き合わず借金だけを膨らまし問題を先送りする姿勢は、将来世代に責任を負う政治といえるでしょうか。
 私は、国内外を問わず「国難」を迎えているわが国ニッポンだからこそ、たとえそれが選挙に不利に働こうが、自分自身の政治姿勢や確固たる信念を貫くことの重要さにあらためて気付かされています。
 最近、若い人々と話をすると、内向きな思考やライフワークを感じることが多々あります。これはいまの日本の社会を写す鏡ではないでしょうか。
 私が衆議院議員としての任期中に、2人の元首が国賓として国会演説を行いました。1人はモンゴルのエルベグドルジ大統領、もう1人はブータンのワンチョク国王でした。お2人の演説に共通していることは、「アジア各国は日本を尊敬し手本にしている」、「もっとパイプを太くしてパートナーとなりたい」ということでした。日本人はいま自信を失い、将来を悲観し合っていますが、アジアの近い友人はそうは見ていません。私たちはもっと自信をもってもいいのでないでしょうか。萎縮し人を妬み内向きになっていく我が国への警鐘のように聞こえました。

東日本大震災で、世界を驚嘆させたもうひとつの事実があります。

東日本大震災 それは、津波で流された金庫6700個(金額23億円)、拾われた財布や現金19億円、が警察等に届けられたということです。日本人しか持っていない崇高な精神です。私たちは、これまでも厳しい局面になればなるほど、他人を思いやり、お互い支え合い、その苦難を乗り越えてきた歴史があります。自然を敬い、土地を耕しそれを文化としてきた伝統がります。それはしっかり守りながらも視界は世界に向けなければいけません。「内向きで閉ざされた日本」ではなく、「外向きで開かれた日本」を後世に引き継がなければいけないのです。
 世界に開かれた、将来に明るい夢や希望を描ける日本を残してやりたい、もう一度、世界に挑戦できる日本を作りたい、これが私の思いです。
 政権は自民・公明へと移りました。しかし、日本の政治が抱える本質的問題を前進させる覚悟があるかどうかは全く不明です。私は、国益を基軸に憲法改正はじめ新たな日本の創造をめざして、これからも歩み続けたいと思っています。
 世界に開かれた、将来に明るい夢や希望を描ける日本を残してやりたい、もう一度、世界に挑戦できる日本を作りたい、これが私の政治理念です。

平成25年




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