| No13 H20.3.23 ガソリン税等の暫定税率と道路特定財源について(その3) |
先週の国会は、日銀総裁人事の問題で大揺れになりました。政府の提案した総裁候補に民主党が反対し、空席という異常事態になったのです。与野党ともに批判が集中し、福田内閣の支持率低下に加えて民主党の支持率も下がりました。空席となった責任の一端は民主党にあるのは事実です。しかし、民主党は、昨年夏の参議院与野党逆転の時点から安易な人事案には毅然と反対すると言ってきました。つまり、官僚を重用し天下りを許し、そして政治と癒着してお互いに甘い汁を吸い合うという古き慣行を改革しようと国民に約束したのです。今は、混乱はあっても筋を通さなければいけないときだと私は強く感じています。批判を恐れては何も変わらないからです。
それは、今国会の最大の争点でありますガソリン問題も同じです。今週、いよいよ年度末を迎えます。租税特別措置の延長手続きができなければ、4月1日からガソリン税等の暫定税率を廃止することができます。参議院与野党逆転のときから民主党が訴えてきた約束事を実現できるかの重大局面を迎えました。
この国会の審議の中で、道路財源から24億円のタクシーチケット、テニスコートやマッサージ、所管法人への天下り1,300人とそこへの9割の特命随意契約、つぎつぎと税金の垂れ流しが発覚しています。この場に及んで、自民・公明の与党は先週末に修正協議を持ち出して、与野党の合意を図ろうとしています。昨年末に自信をもって編成した政策に民主党が異議を唱え、そして国民の予想外の反発に恐れおののいて、出してきたのが今回の修正案であります。決して自発的に出してきたものではないことをよく覚えておいて下さい。その中身は「道路特定財源の問題を秋の税制抜本改正時に検討して結論を出すから、あと1年はこのままにしよう」というものです。呆れてものも言えません。私どもは即座に修正協議拒否を決めました。
恐らく、与党とマスコミ等は話し合いもしない民主党に批判を集中させるでしょう。しかし、よく考えて下さい。これまでも、税金、医療、年金、教育・・・抜本改正の検討といって何がどう抜本的に変わったというのでしょうか。いつも国民から反発をかったら問題を先送りし、いつの間にか玉虫色の決着を図って、結局何も変わっていないことの繰り返しです。そして、いつも裏で糸を牽いているのが官僚です。今回のガソリン税の問題も全く同じ構図になろうとしています。民主党が修正協議を拒否するのは当たり前です。絶対に妥協してはいけないのです。
足して2で割る方法、白と黒を密室で混ぜて灰色で決着する協議、これまでの安易な妥協で政治は大いなる停滞を招いてきました。その過程で、官僚の支配と税金の無駄遣い、国民の犠牲の構図が築かれてきたのです。しかし今回は、民主党が頑張れば、道路特定財源は54年間、暫定税率は34年間、決して変えることができなかった利権構造にメスを入れることができます。日本の政治史上、画期的な出来事です。政治の大改革、官僚支配からの開放、民主党のアイデンティティがそこにあります。
ねじれ国会、今しか民主党の真価を発揮するときはありません。
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| No12 H20.3.9 問題の予算案、民主が主導権握る参議院へ舞台を移す。 |
平成20年度予算案が与党の強行採決によって衆議院を通過しました。この予算案には、いま問題となっているガソリン税の暫定措置(2倍程度の上乗せ税率)が盛り込まれており、民主党はその廃止と国民的議論が必要との観点から、この強行採決に抗議し国会審議を拒否してきました。審議拒否は決して好ましい対応ではありませんが、野党が与党の暴走を抑える手段はこのような方法しかないことをご理解頂きたいのです。今週からは民主党が主導権を握っている参議院で、しっかり議論していただきたいと思います。
さて、今年は道路財源などの税金と利権構造が争点になっていますが、去年あれだけ大騒ぎになった「消えた年金」問題はどうなっているのでしょうか。民主党がしつこく追求し続けた結果、隠しきれなくなって昨年の国会で明らかになった5000万件の「消えた年金記録」。この問題だけは、いまだに信じられない政治の信頼を根本から覆す出来事でした。これだけでも暴動が起こっても不思議ではないほどのことです。そして、そのときの政府の約束が、今年の3月までにこの問題を解決するということでした。もうすぐその期限を迎えます。しかし、1月末時点で判明した記録は385万件、全体の8%程度しかありません。福田内閣には、既に年金問題を解決する意志は全く感じられなくなりました。
では、何故作業が進まないのでしょうか。相変わらずの責任のなすり合いと3つの失敗が大きな原因です。1つ目は、原簿の納付記録台帳とコンピュータ記録を照合してデータを正しくする作業をしていないことです。2つ目は、「ねんきん特別便」の不備です。消えた可能性の高い特別便にもかかわらず記載事項が不親切で照合が難しい内容になっています。3つめは、疑義のある記録を審査する委員会の不十分さであります。現在、4万件以上の受付をしていますが、判定されたのは3,000件程度、たった7.5%です。現在の受付分の処理だけでもあと9年かかります。これら全て、民主党が問題点を指摘し改善を強く要請してきた内容です。野党の追及にはメンツがあって耳を貸せないのか、自分で自分の首を絞めている現内閣、年金の信頼はますます失われています。
グリーンピア破綻問題を思い出して下さい。考えられないような僻地に驚くほどのスケールの保養施設・グリーンピアを思考停止のように作り続けて総数13箇所、総工費3800億円、破綻したあとの売却価格は100分の1の48億円、差額は消えてなくなっています。さらに平成20年度、「消えた年金記録」問題の解決に298億円の税金が投入される予定です。またまた、誰一人責任を取らずに、しかも解決の道筋も明らかにされずに巨額の税金が使われようとしています。
いったい年金財政は大丈夫なのでしょうか。消えているのは年金記録だけではなく、資金そのものも霧散してしまっています。社会保険庁の無責任さと与党の身勝手さによって、どれだけの保険金が損失したのか分からないのです。政府が年金改革で「これで100年安心」と自信満々に吹聴したのは僅か3年前、もう誰も政府の言うことを信じていません。
民主党は、年金財政の給付以外の使用禁止、年金の一元化、歳入庁創設、基礎部分の税負担化など、年金の信頼回復のための改革案を持っています。まじめに働くと報われる、まじめに納めるとちゃんと貰える、根底にはこの精神が流れています。官僚に任せっきりの無責任と怠慢政治との違いがここにあります。
3月末の公約、これが達成できなければ、福田内閣は衆議院を解散して民意を問うべきではないでしょうか。
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| No11 H20.2.16 ガソリン税等の暫定税率と道路特定財源について(その2) |
ガソリン国会と銘打った通常国会は激しい論戦が展開されています。そして、最大の争点であるガソリン税等の道路特定財源と暫定税率の扱いについて、だんだんその争点が明確になってきました。
塩じいこと塩川正十郎翁が財務大臣のとき、わが国の財政状況を「母屋でおかゆをすすっているのに、離れですき焼きを食べている」と揶揄したことがあります。つまり「一般会計」という国民や国会の監視に晒される財布は出来る限り締め付けて緊縮を装い、裏に回った隠れ財布ともいうべき「特別会計」ではやりたい放題の放漫運営をしているということです。それでは、なぜ道路特定財源がすき焼きのように旨いものになっているのでしょうか。
まず、現在の制度は、ガソリン税の本則は1ℓあたり28.7円なのに上乗せして58.8円徴収しています。車検のときに払う自動車重量税は、0.5トンあたり2,500円の税率を上乗せして6,300円課税、自動車を買ったとき払う取得税は、本来価格の3%でいいものを5%に引き上げている。このように、道路特定財源というのは、常に年間5.4兆円程度の税金が何の苦労もなく入ってくるようになっているのです。それは、道路整備の必要額がいくらであろうが全然関係なく使えるお金なのです。しかも、それは国民のほとんどの人が知らなかった暫定という名称で34年間も続いている「だまし討ち」のような税率で、なおかつ特別会計であるからほとんど何の議論もなく使途が決められる制度なのです。そこにどれだけの税金の無駄使いと利権が渦巻いているのかは推して知るべしであります。
政府与党は、国民に真実を知られたくないから、地方自治体を隠れ蓑にして自治体の財政への影響をことのほか宣伝し、国民の不安を煽っています。地元神戸でも市長が、暫定税率が廃止になれば111億円の影響が出て、道路整備に支障が出るから暫定堅持と特定財源化の維持を訴えています。これは、行政のトップとして責任放棄に等しいのです。これまでと同じ発想で税金の使い方を考えるのならこのような発言しか出ません。もらい得の制度の麻薬に感覚が麻痺しているのではないでしょうか。神戸市は、三位一体改革の影響で200億円程度の交付金等が削減されました。それで、神戸市財政は破綻しましたか?私は市議会議員の経験から、トップが方向性を決めれば役人は必ずそれに帳尻を合わせられることを知っています。何の心配もありません。要はやる気があるかどうかだけなのです。兵庫県知事は、財政破綻させておきながらもっとお金をくれと言っています。自分のところだけは財源を確保してほしいというエゴにしか聞こえません。官僚政治はもう終わりにしなければいけないとつくづく思います。
3年前の郵政解散で、当時の小泉首相は「郵政民営化は改革の本丸だ!」と叫んでいました。その後の民営化で何がどう世の中の改革に結びついたのでしょうか?本当の本丸は、道路特別会計に棲みつく利権と言う魔物を退治できるかどうかなのです。道路公団民営化のときの猪瀬直樹氏の伏魔殿発言を思い出します。あれも道半ばで頓挫してしまいました。道路利権を死守したい人々の執念がいかに強いかが伺えます。
10年間で59兆円、今後国土交通省が進める道路整備の金額です。その1%でも福祉に回せればどれだけのお年寄りと子どもたちが喜ぶことでしょう。
母屋でおかゆをすすっているのは国民であることは確かです。離れで好き焼きを食べているのはいったい誰なのでしょうか!皆さん、その人たちのために政治はあるのでしょうか。
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